課題解決事例09

機械部品の破損事故により
作業者が危険にさらされている

単なる部品供給ではない迅速で確実な対応が必要になる。

PROPOSER

名古屋支店 営業担当

産業機器メーカーに製造や製造設備の部品をタイムリーに適正量供給することがミッションです。
迅速な供給の為には適正な在庫の確保も重要です。

名古屋支店 営業担当

BEGINNING

弊社のお客様である家電メーカー様の工場で、真空成型機のボールねじ部品が機械作動中に破裂して中の鉄球が飛散するという事故が起こりました。

ボールねじ部品を入れ替えてもすぐにまた破裂するなど、危険防止のためにも早急な改善が必要となり弊社にご相談いただきました。

この真空成型機は弊社から納入させていただいたものではありませんでしたが、この真空成型機メーカー様と連携してボールねじの早急な改善に取り掛かりました。

OBSERVATION

想定以上の圧力がかかっているのか
設計ミスか

金属チューブの中に鉄球が入って、鉄球を保持する金属チューブは半円形のレールを接合した形状でした。そのため想定以上の圧力がかかると接合部分から破断を起こし中の鉄球が飛散していました。

そもそもなぜこのような形状でボールねじを設計したのか、あるいはお客様が想定以上の圧力で真空成形機を使用されているのか、現場を拝見して確認することにしました。

結論としては真空成形機メーカーが想定していた以上に成形する樹脂版の厚みがあり金型を強い力で押下する必要があったため、ボールねじに想定以上の圧力がかかっていました。

このボールねじは、摺動性と摩擦抵抗を考慮して想定した圧力には十分に対応できる設計となっていましたが、実際には想定以上の圧力がかかっていたのです。

SOLUTION

二度と事故が起こらないようにしたい

真空成形機メーカー様と協力しながら早急にボールねじの設計を改良する必要があります。
2分割していた金属チューブを継ぎ目のない1本の金属チューブに変更し常にチューブ内に一定の油が流れるようにオイル補充の機能を追加することにしました。

この改良により、現在ご利用の圧力よりもさらに強い圧力がかかってもチューブが破裂しないようになり、納品後5年以上経過しても破裂することなく1度も事故は起こっていません。

課題解決と言えば、省人化や効率化やコストダウンなどが一般的ですが、今回のように人の命に係わる危険な局面を取り除くことは事故を防ぐという最優先で取り組むべき課題と言えるのではないでしょうか。
失敗の許されない危険に対する課題解決では、リスクの内容についての的確な要因分析が重要であり、そこが間違っていると第二第三の事故が発生してしまいます。

要因分析には豊富な経験と幅広い知見が必要となりますが、我社の協力企業様とタイアップして間違いの無い的確な要因分析を行っていきます。

今回の事案のように、今後も特に危険回避、安全対策の課題解決提案については、迅速丁寧に対応していきたいと思います。

SOLUTION STORY

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